今回の「遠くに行きたい」は、日本有数の“豪雪地帯”である新潟県十日町市を旅します♪
十日町市(とおかまちし)の“伝統行事”と世界から注目を集める“現代アート”を紹介します。
旅のはじまりは、JR飯山線の「十日町駅」からスタートです♪
女優・羽田美智子さんが、十日町の街を散歩しながら、8年前にドラマの撮影で伺ったお蕎麦屋に向かいます♪
◆十日町名物「へぎそば」
もちろん看板メニューの名物「へきそば」を久し振りに頂きます!
「へぎそば」は、なめらかで独特の食感ですが、蕎麦のつなぎに小麦粉でなく海草の「ふのり」を使用しているので、十日町の名物だそうです。
「ふのり」は、もともと十日町の名産品で、織物の紬や縮などの糊付けに使われていたもので、それが蕎麦に流用され、コシが強くのど越しの良い蕎麦が出来たという。
「へぎそば」は「へぎ」という板に一口分ずつ蕎麦が盛られています。
へぎ板は木の繊維を壊さず、削らずに手で裂いて、厚さ1ミリ以下まで薄くして作られる板で、天然木で数百年のもので、目がつまったものでないと、へぎ板を作ることができないそうです。
次に向かったのは「三省ハウス」です。
越後松之山は十日町市の中でも日本有数の特に雪深い土地です。
冬の平均積雪は3mを越え、棚田を中心とする懐かしい景観は「日本の棚田100選」「にほんの里100選」に選ばれています。
◆三省ハウス
少子化のため伝統行事も姿を消しつつありましたが、地元は勿論のこと全国各地からの参加者を集めて伝統行事を大切に守り伝える工夫がされていました。
30年ほど前に廃校になった小学校を雪国の暮らしが体験できる宿泊施設として運営している「三省ハウス」を訪れます。
全国から伝統行事(鳥追い、餅つき、どんど焼き、お祝い料理)を体験したい親子と地元の子供たちが一緒になって小正月の行事を楽しむ「越後妻有の林間学校」が開かれていました。
- 三省ハウス
新潟県十日町市松之山小谷327
http://www.sanshohouse.jp/index.php
◆冬の風物詩「チンコロ」づくり
伝統行事を地元の方の指導を受けて、小正月の縁起物の新粉細工「ちんころ作り」を作ります。
大きさは3cm程度で、完成から数日が経過すると、ヒビ割れてくるのですが、多くヒビが入るほど縁起が良いそうです。
調理場からは地区のお母さんたちが作る郷土料理「のっぺい汁(のっぺ汁)」を頂きます。
「のっぺ汁」は、農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた新潟県の郷土料理です。
◆伝統行事「鳥追い」
越後妻有地方のもう一つの小正月に行われる伝統的な行事が「鳥追い(とりおい)」です。
夕暮れになり、子供たちが主役の「鳥追い」が始まります。
「鳥追い」は、子供たちが練習した「鳥追い唄」を歌いながら、鳥追い棒で害獣である鳥を追い払い、五穀豊穣を祈る祭りです。
「鳥追い」は数年前に復活し、現在では“三省ハウス”を拠点に、毎年「鳥追い」が開催されているようです。
この地区の家々を回る子供たちにはお菓子が振舞われます。
◆郷土料理「雪見御膳」
「雪見御膳」とは、雪国で生きる知恵が沢山詰まった地元のお母さんたちが作る郷土料理を御膳でいただく、ツアー限定のおもてなし料理です。
◆冬の名物・節季市
「節季市」は、別名「チンコロ市」とも云われ、江戸時代から伝わる伝統ある市です。
主に冬期間の副業として、かんじき、カゴ、スゲカサなどの竹や藁で作った農具・生活道具や民芸品など持ち寄り市を開いたのがきっかけとされています。
- 節季市(チンコロ市)
十日町市諏訪町通り
開催日:毎年1月10日、15日、20日、25日の4日間
◆大地の芸術祭の里アート
十日町は伝統文化と並んで、最近では“現代アート”の町としても注目されています!
「大地の芸術祭の里」は、3年に1度の世界最大級の国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の舞台で、多くの人が現代美術館を訪ねます。
羽田さんは、その拠点である越後妻有里山現代美術館「キナーレ」を訪ねる。
◆越後妻有里山現代美術館・キナーレ
雪の降ってくる美術館「越後妻有里山現代美術館[キナーレ]
様々なアーティストが十日町の自然と里山を舞台に、屋外展示を行う「大地の芸術祭」が発端となっているそうです。
これまでは夏秋を中心に開催されてきたが、今年は国際的な芸術祭の一環として雪のシーズンにもイベントが開催されています。
芸術祭の開催中には世界中から50万人もの人が訪れているそうです。
◆二六公園ブナ林「美人林」
続いては、春夏秋冬で様々な表情をみせてくれので全国から写真愛好家が集まる、人気の観光スポット「美人林」です。
松之山に丘陵に広がる美しい雪のブナ林に、かんじき(スノーシュー)を履いてトレッキング体験します。
見頃は4月から11月で、“33観音の石仏巡り”が楽しめる遊歩道も整備され、マイナスイオンたっぷりのブナ林とふれあい、景観を楽しみながら散策できるスポットです。
「美人林」に代表される樹齢90年ほどのブナ林は、アカショウビンやブッポウソウなどの希少な動植物が生息しています。
- 二六公園ブナ林(にろくこうえんぶなばやし)
十日町市中屋敷
http://www.tokamachishikankou.jp/
◆伝統食「あんぼ」
雪景色のブナ林を堪能した後は、「森の学校・キロロ」で冷えた体を温めながら、囲炉裏端で新潟名物まんじゅう「あんぼ」をご馳走になります。
「あんぼ」は、米粉を皮に使ったおまんじゅうで、主に新潟県中越地方及び長野県北部地方で作られる伝統食です。
- 十日町市立里山科学館
越後松之山「森の学校」キョロロ
http://www.matsunoyama.com/kyororo/
次は、山里の名湯として知られる「松之山温泉」へ
松之山温泉は草津、有馬に並び、日本三大薬湯「日本三大薬湯」の一つに数えられています。
◆松之山温泉 ひなの宿ちとせ
松之山温泉は1200万年前の化石海水であるという説が伝えられています。
地殻変動により地中に閉じ込められた海水が地圧によって噴出したもので、「ジオプレッシャー型」いうそうです。
松之山温泉は温泉と認められる基準値の15倍もの温泉成分が含まれているそうです。
- 松之山温泉 ひなの宿ちとせ
新潟県十日町市松之山湯本49-1
http://www.chitose.tv/
◆むこ投げ・すみ塗り祭り
松之山温泉の珍しい伝統行事で、小正月の奇祭「むこ投げ」を見学します。
前年に結婚した新郎「初婿」を担ぎ上げ、薬師堂の境内から5m下の雪の上に投げ落とします。
「むこ投げ」は、村の娘をとられたやっかみから、村の男たちが「むこ」を山の斜面から落としたのが始まりと言われる祭ります。
「むこ投げ」の後は、もう一つの奇祭「すみ塗り」です。
こちらは、婿投げの後に、どんと焼きの炭を顔に塗り合う、もう一つの奇祭「すみ塗り」です。
◆松之山温泉スキー場「エアーボード」
旅の終わりには、松之山温泉近くの 松之山温泉スキー場で、人気の新感覚スノースポーツ「エアボード」を初体験します。
- 松之山温泉スキー場
新潟県十日町市松之山天水島909
http://www.matsunoyama-ski.com/
- ytv「遠くへ行きたい」
毎週日曜 朝7:00~放送
http://www.ytv.co.jp/tohku/
次回、2345回は演歌歌手・伍代夏子さんが愛媛県大洲を旅します。