東京都品川区にある荏原七福神として品川区周辺の方に親しまれている“養玉院如来寺”をご紹介します!
養玉院如来寺は、荏原七福神だけでなく、古くから“高輪の大佛”として知られた五智如来が安置されている寺院です。
現在は「大井の大佛(おおぼとけ)」と呼ばれています。
東京の大きな寺院やアトラクション観光もお勧めですが、身近なところにも意外な歴史がある寺院や歴史に名を残した有名人が眠るお墓があったりします。
養玉院如来寺の縁起は、寛永13年に兵庫県摂津(せっつ)の仏師である木喰但唱(もくじきたんしょう)と弟子たちによって、芝高輪に開創されました。
山門には「大佛 如来寺」の石碑と「荏原七福神」ののぼりが風に揺れていて静かな時間が流れています。
ぶらり散歩で訪れた11月初旬はとても暖かく、寺院めぐりに最適な日でした♪
境内に入りまっすぐ進むと、左側に鐘楼があり、清らかな気持ちになる空間でした。
鐘には天女が描かれており、天女の顔の表情や動作が細かく描かれていて見入ってしまいます。
境内を進むと右側に布袋(ほてい)様の石碑があります。
如来寺は七福神を祀る社寺のとして布袋尊を安置しています。
七福神の信仰は室町時代に始まりと言われています。
七福神詣りは正月の七草までに詣れば、その年は『七難を免れ七福が得られる』と伝えられていますが毎月7日に参るのも良いそうです♪
ちなみに、布袋尊は寛容で福寿財宝をもたらすそうです!
さらに先に進むと五智如来の石碑があり、左奥には大雄寶殿(だいゆうほうでん)があります。
大雄寶殿の先には、瑞應殿(ずいおうでん)があり、階段を上ると中には高さ約3mの坐像が横一列に五体並んでいて、殿内は凛とした空気でした。
瑞應殿の左右には仏教の護法善神(守護神)である仁王像金剛力士(仁王)が怖い顔で立っていました。
一般には仁王の名で親しまれいて、左側は開口の阿形(あぎょう)像と、右側は口を結んだ吽形(うんぎょう)像です。
五智如来とは、大日如来を中尊とする五体の如来を総称した呼び名です。
向かって左から、北方世界の釈迦如来、西方世界の阿弥陀如来、世界の中心におわす大日如来、南方世界の宝生如来、そして東方世界の薬師如来の順に並んでいます。
薬師如来以外は火災で焼失し、宝暦年間に再建されたものだそうです。
大日如来には万物を慈しむ太陽の功徳、薬師如来には医薬の功徳、宝生如来には福徳財宝・五穀豊穣の功徳、 そして阿弥陀如来には往生極楽の功徳というように現生利益を願う信仰が強くなったそうです。
開創者である木喰但唱は隠れキリシタンであり、東京風土記で五智如来はキリストと四天使の像だったと記す“隠れキリシタン伝説“があります。
- 帰命山 養玉院如来寺
http://yougyokuin.com/
東京都品川区西大井5-22-25
養玉院(如来寺)は「しながわ百景」になっています。