平和の森公園内「みどりの縁側」で開催されている自然観察会「ネイチャーウォーク」に参加しました!
今回の旅すきsiteは、ネイチャーウォークに参加して学んだ「サクラについて」を紹介したいと思います。
ネイチャーウォーク
平和の森公園のネイチャーウォークは、月に1度、第2土曜日にネイチャーガイドの方が公園内の樹木や花を説明しながら散策するお教室です。(参加費は無料)
4月のテーマは「サクラについて」でした。
今日の天候は曇りのち雨と言うことで、展示室で講座を受けました!
今年の桜は開花が早い
講師の先生によると、今年は2月、3月上旬は寒さが厳しく、中旬から急に気温が上がったせいで、平和の森公園のシデコブシとヤマザクラが咲いた後に咲くはずのソメイヨシノが一斉に咲いてしまう事態になってしまったと仰っていました。
私が3月24日にシデコブシの観賞に訪れた時には、みどりの緑川の目の前の「平和の広場」では、シデコブシとヤマザクラが咲き、「見晴らし広場」でソメイヨシノが満開直前を迎えていました!
関連情報:平和の森公園~早春を伝えるシデコブシ~
サクラの原種
日本の山野に自生する野生種の基本種として9種ありましたが、今年、新種として熊野桜が加わり10種類となりました。
沖縄の野生化した寒緋桜を加えると11種になります。
その原種の交配から100種以上が野生化した野生種や自生種を通称「山桜」と言っています。
さらに人間によって交配して作られた栽培品種や園芸品種を「里桜」といい、その種類は300種類以上と言われています。
一般的に「八重桜」と言っているサクラは、八重咲きの桜の総称だそうです。
100年ぶりの新種
国内の野生種として100年ぶりとなる2018年に森林総合研究所が新種のサクラとして三重県熊野市、奈良県十津川村、和歌山県田辺市など、紀伊半島南部が原産のサクラで、鮮やかな淡いピンク色の桜が発表されました。
この新種は、熊野地方にちなんで「熊野桜(クマノザクラ)」と命名されました。
これは1915年のオオシマザクラ以来の新種だそうです。
桜の原種
大島桜(オオシマザクラ)、山桜(ヤマザクラ)、大山桜(オオヤマザクラ)、霞桜(カスミザクラ)、江戸彼岸桜(エドヒガンザクラ)、豆桜(マメザクラ)、高嶺桜(タカネザクラ)、丁字桜(チョウジザクラ)、深山桜(ミヤマザクラ)、熊野桜(クマノザクラ)、寒緋桜(カンヒザクラ)です。
園芸種のソメイヨシノ
ソメイヨシノ(染井吉野)は、花弁が5枚で、葉が出る前に花が咲き、大輪で花付きが良いことからお花見に向いています。
ソメイヨシノはクローン
ソメイヨシノは、エドヒガン系の桜と日本固有種のオオシマザクラの人工交配で誕生した日本産の園芸種のサクラで、単一樹を始源とするクローンだそうです。
毎年、気象庁から春の訪れを示す「桜前線」が発表されます。
この桜前線の基準になっているのがソメイヨシノだそうです。
クローン植物のソメイヨシノは、野生種と違い、どこに植えられたものでも遺伝子が同じため、条件が整えば一斉に開花する特徴があるため、全国の生物気象観測レーダーとして最適だそうです。
ソメイヨシノの寿命
成長が早く苗木が安価なため、全国的に有名になりましたが、自ら交配できない園芸種のため、自然に新しい樹が増えることはないそうです。
ソメイヨシノはとてもテングス病などの病気に弱く、寿命が短く60年説があるそうです。
100年後にソメイヨシノが無くなってしまうかもしれないそうです。
第二のソメイヨシノ候補
日本から1912年にアメリカのワシントンで行われた全米桜祭りにソメイヨシノが贈られ、後にアメリカ現地でソメイヨシノと別種の桜を交雑し、ソメイヨシノの実生から「Akebono(アケボノ)」が誕生しました。
アケボノを日本の都立神代植物公園に逆輸入し、神代植物公園で接ぎ木して育てたところ、違った花が咲いたため、これを「ジンダイアケボノ」と命名したそうです。
ソメイヨシノに代わりになるかもしれない「ジンダイアケボノ」は、赤みがかり咲く時期もソメイヨシノよりやや早いそうです。
バタフライガーデン
お教室の最後に雨が降っていなかったので「みどりの縁側」の隣にあるバタフライハガーデンを見学しました!
マーガレットやローズマリーが元気に咲いていました。
「平和の広場」には白いハナミズキが咲いていたり、「みどりの緑川」の色口付近には色様々なチューリップが満開を迎えていました。
みどりの緑川
みどりの縁側は、大田区より、「NPO 法人大田・花とみどりのまちづくり」が管理運営を受託されています。
展示室を中心に公園内で自然観察会や森の工作室、園芸相談など、さまざなイベントや緑地活動をして下さっています!
みどりの縁側
大田区平和の森公園2-4
http://blog.canpan.info/npoogc/